ミソサザイの歌
4月中旬檜原村の渓流を訪ねるとミソサザイ(英名;Wren 、体長 11p)がにぎやかな鳴き声で迎えてくれました。身体は小さいのですが囀るときは全身を使ってあたりに響き渡る大声で鳴きます。繁殖期を迎えてライバルたちと張り合いながら恋のお相手探しをしているようです。
ミソサザイの体長は10〜11pで日本で見られる小鳥では2番目の小ささです。溝に住む小さな鳥というのがミソサザイの名前の由来となっています。
こちらは日本で見られる一番小さな野鳥のキクイタダキ(英名;Goldcrest)、体長は9〜10pの小ささです。頭頂部にある黄色の羽が特徴です。
山道の脇にスミレが可憐な花をつけていました。
大物を捕らえるカワガラス
4月に栃木県民の森まに遠出してみました。通りかかった小川の中でカワガラス(英名;Brown Dipper、体長 22p)が大物をゲットするところを撮影できました。カワガラスは英語名の通り濃い焦げ茶色の鳥で、水の中にもぐって小魚や水生昆虫を食べます。
カワガラスは急流をものともせずに潜って獲物を捕ります。
水の中からかなりの大物をくわえて水から出てきました。この後絵上の一枚目の写真のように大きな岩の上に陣取って魚をくわえながら岩にたたきつけてヒレや骨を砕いてから食べていました。
春はカワガラスも子育ての季節です。こちらのカワガラスは口いっぱいに獲物をくわえてこれから子供の待つ巣穴に向かうところです。
川岸には八重桜の花が咲いていました。
一年を通して同じ森に暮らすコガラ
ときどき訪れる長野県の塩嶺小鳥の森では一年を通してコガラ(英名;Willow Tit、体長 13p)と逢うことができます。黒色のベレー帽をかむりノドにはちょこんと黒の蝶ネクタイを付けているかわいい小鳥です。
春、猫柳の枝で虫を探すコガラ、昆虫やクモ、草木の種子などを餌にしています。
塩嶺峠から諏訪盆地、八ヶ岳を望む。
森の中は秋の実りでとてもカラフルです。
冬の森はコガラにとってとても厳しい時期です。木の皮の下に潜む虫や枝に産み付けられた虫の卵などを探し出して命をつなぎます。
篭脱けして繁殖するワカケホンセイインコ
北新宿にある圓照寺の近くのわずかな空き地に生えている欅の木の樹洞にワカケホンセイインコ(英名;Rose-ringed parakeet、体長 40p)が暮らしています。ワカケホンセイインコはインド方面から日本にペットとして移入されていたものが、半世紀ほど以前に都内で篭脱けして繁殖するようになったものといわれています。
夫婦の中の良さは格別のようです。右側がオス、あやかりたいですね。
秋には熟した柿の実をムクドリたちと競争で食べていました。写真はメスのワカケホンセイインコです。
ライチョウ親子の暮らす夏の乗鞍岳
ライチョウ(英名;Rock Ptamigan、体長 36p)に逢いたくて夏の乗鞍岳に登りました。乗鞍畳平シャトルバスに乗り、山頂駅の手前の肩の小屋口で下車して大雪渓を登りました。ライチョウを探しながら一歩ずつハイマツの茂る斜面を登っていくとシャクナゲやコマクサが歓迎してくれました。肩の小屋では営巣しているイワヒバリに出迎えられましたが、ここまでライチョウの姿はありませんでした。
ハイマツの脇に咲くシャクナゲ。
登山道横の岩場に咲くコマクサ。
大勢の登山客の訪問する肩の小屋で人目を気にしながらもたくましく営巣するイワヒバリ(英名;Alpine Accentor、体長 18p)。
ところが肩の小屋のトイレの後ろに下る斜面の草地に腕章をつけたライチョウ保護の係員の姿があり、何人かの登山客たちがそちらにカメラを向けていました。そこではヒナを連れたライチョウのお母さんが子供たちと食事をしていたのです。
とうとうライチョウ親子に会うことがかないました。親子のいる場所はかなり離れた一般人立ち入り禁止の場所でしたが、親子がエサを食べる様子を撮影できました。
二羽のヒナがエサを食べているお母さんのところに急ぎます。ライチョウのヒナは黄色に栗色の楯縞模様でとても愛らしいです。
食事がすむとお母さんはヒナたちを連れて行進を始めました。どこに行くのでしょうか。
お母さんはヒナたちを連れて草むらの中に入っていきます。ここでようやくヒナが全部で5羽いることがわかりました。みんな元気に育ってね。
近くにはコバイケイソウが咲き誇っていました。
お母さんは草むらの一角で羽を広げてヒナたちを羽の下に入るように促し始めました。
そう、お腹がいっぱいになったところでこれからお昼寝の時間なんですね。
クロユリの咲くお花畑。
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