石垣島・西表島で垣間見たカンムリワシの生活
島を訪れたのは2月中旬、カンムリワシ(英名;Crested Serpent Eagle、体長 55p)は恋の季節を迎えていました。高い空の上を鳴きながらゆったりとディスプレイ飛行してメスにアピールします。
山道をゆっくりと進んでいくと枝に止まって獲物を探すカンムリワシを見つけました。
畑の脇の草むらの中で狩りをしているカンムリワシに出会いました。
林道で大声をあげて鳴き交わしている二羽のカンムリワシに遭遇しました。ちょうど子別れの時を迎えた母子です。こちらは別れを告げる母親です。
姿を見せない母親の声に向かって「側に来て。」と母親に呼びかけるカンムリワシの幼鳥。
田んぼの畔に降りたカンムリワシ。
薄暗い林の中の道端で何かを見つけて近づいていくカンムリワシ。
大きなミミズを捕まえて飛び立つカンムリワシ。
石垣島で繁殖するカタグロトビ
まれに台湾方面から石垣島に渡ってきていたカタグロトビ(英名;Black-winged Kite、体長 31-37p)は、近年石垣島で繁殖するようになってきました。二羽のカタグロトビが草地で狩りをしていました。
カタグロトビはネズミや両生類などの小動物を捕食します。
こちらにかなり近づいてきて夕日に映える美しい姿を見せてくれました。
獲物はなかなか見つからないようです。
石垣島で越冬しているサシバ
木の枝に止まっているサシバ(英名;Grey-faced Buzzard、体長♂47p ♀51p)を見つけました。東南アジア方面に渡らずにここで越冬しているようです。
雨上がりのサトウキビ畑でサシバが散水機に止まって羽を乾かしています。
畑の中を飛び回ってとカエルやトカゲなどの獲物をを探しているようです。
狩りをするシマアカモズ
かなり雨が降りしきる中でシマアカモズが狩りをしていました。
雨が上がり日差しが戻るとシマアカモズは盛んに辺りを見回して獲物を探します。
地面に飛び降りて止まり木に戻ってきたシマアカモズは何か昆虫をくわえていました。
電柱に止まっていたハヤブサ
電柱に止まって獲物を探しているハヤブサ(英名;Peregrine Falcon、体長♂42p ♀49p)を見つけました。
チョウセンチョウゲンボウに出会う
チョウゲンボウ(英名;Common Kesterel、体長 ♂33p ♀39p)が電線に止まっていると思い撮影すると、案内していただいた地元のプロガイドさんからこの鳥は石垣島では珍しいチョウセンチョウゲンボウであると教えていただきました。
虫を捕らえてすぐに舞い戻ってきました。
すっかり暗くなった林に現れたリュウキュウコノハズク
コホゥ、コホゥという鳴き声のする樹上にリュウキュウコノハズク(英名;Ryukyu Scops Owl、体長 22p)が止まっています。
リュウキュウコノハズクの森に棲むヤエヤマオオコウモリ
夕闇の中を何かが飛んできて木に止まりました。体長20p位のヤエヤマオオコウモリです。林の上空を何匹も飛び回っていました。
芝生で採餌するツメナガセキレイ
小雨に濡れた公園の芝生で採餌しているツメナガセキレイ(英名;Yellow Wagtail、体長17p、冬羽)の群れを見つけました。
ツメナガセキレイは満州やシベリア方面から越冬のため石垣島に来ています。右後方にいるのはハクセキレイです。
ツメナガセキレイがすぐそばまで来て可愛らしいしぐさでポーズをとってくれました。
お腹が満たされたのか樹上に止まって一休みするツメナガセキレイ。雨脚が少し強くなってきました。
ツメナガセキレイと一緒に頭が黒っぽく眉班のないセキレイがいます。これは珍鳥のキタツメナガセキレイです。
エサを探すキタツメナガセキレイ。
大きな虫を捕まえました。こちらは眉班が白く、マミジロツメナガセキレイではないかと思われます。(ツメナガセキレイの若鳥は眉班に黄色味がありますがこの個体の眉班には黄色味がありません。)
オオベニゴウカンを食べにやってきたリュウキュウメジロ
オオゴマダラ(英名;Tree Nymph Batterfly)がオオベニゴウカン(英名;Red Powderpuff)の蜜を吸っていました。
そこにリュウキュウメジロがオオベニゴウカンの花を食べにやってきました。
花びらを一枚くわえました。
近くに来てくれたシロガシラ
草原のススキにシロガシラ(英名;Light-vented Bulbul、体長 19p)が二羽止まっているのを見つけました。経験上間近で撮影するのがむつかしい鳥です。
一羽のシロガシラが目の前の生け垣に来てくれました。
雨浴するリュウキュウキジバト
こちらはリュウキュウキジバト(英名;Oriental Turtle Dove、体長33p)です。関東などで見るキジバトよりも色が濃い感じです。
土砂降りの雨の中、リュウキュウキジバトが電線に止まって羽を広げています。これは雨浴(あまよく)といい池や川のない場所ではこのようにして体の汚れを落とすのだそうです。
牛舎の屋根裏に住んでいるインドハッカ
ハッカチョウが住んでいるという牛舎を訪ねました。辺りを探すと屋根裏に隠れているインドハッカ(英名;Indian Myna、体長 23p)を見つけました。どうやらここがお気に入りの場所のようです。関東地方では篭脱け鳥が野生化しているようですが、石垣島では生息地の中国南西部などから渡ってきている可能性もあります。
人家の庭先にいたクロウタドリ
中国南西部などに分布しているクロウタドリ(英名;Common Blackbird、体長 28p)が人家の庭先で採餌していました。全身が黒色であることからオスと思われます。イギリスなどでも都会で普通に見られる野鳥ですが日本ではかなり珍しい鳥です。
綺麗なオスのイソヒヨドリ
農場の入り口付近でオスのイソヒヨドリが採餌していました。
侵入生物として駆除されているインドクジャク
早朝、大木の高い枝に止まって休んでいるインドクジャク(英名;Indian Peafowl、体長 220p)を見つけました。石垣島では侵入生物として駆除が行われているためとても警戒心が強いです。
昼近くに公園の柵に止まっているインドクジャクのオスを見つけました。羽根は広げてはくれませんでしたがとてもきれいな姿です。
畑の広がっている地区を五羽のオスのインドクジャクの群れが歩いているのを見つけ、そっと近づいて間近で撮影できました。白い個体もいるのだそうです。
狩猟目的で移入されたコウライキジ
コウライキジ(英名;Ring-necked Pheasant、体長60-80p0)のオス二羽が田んぼの端を歩いています。コウライキジは1930年ごろ狩猟目的でチョウセンから移入され日本各地で放鳥されました。現在は放鳥も狩猟も行われていません。
畑で伏せの姿勢から首を上げてあたりの様子を伺うコウライキジ。伏せの姿勢を取ると周りの景色に同化してとても見つけにくくなります。
エサになる植物を探すコウライキジ。
嘴の赤橙色がチャームポイントのシロハラクイナ
シロハラクイナ(英名;White-brested Waterhen、体長 32p)は黄色の嘴の付け根の赤橙色がよく目立つスマートな色合いの野鳥です。人に対する警戒心が強く人里に住んでいるのに近くで撮影するのはけっこうむつかしいです。
人の気配が無くなると牛舎の通路にも大胆に出てきて採餌します。昆虫、小魚、草の実などを食べます。
緑一色の草地にいたシロハラクイナ。
ズグロミゾゴイの狩り
雨の上がった昼近く、いつもの採餌場でズグロミゾゴイ(英名;Malayan Night Heron、体長 49p)が狩りをしていました。もう地面の下に潜むミミズの気配を見つけたようです。
ほどなく潜んでいたオオミミズを引っ張り出すのに成功しました。
すぐにミミズを平らげて次の獲物を探すズグロミゾゴイ。ズグロミゾゴイは一年を通してここで暮らしています。
八重山諸島に暮らすムラサキサギ
繁った葉の中で獲物を探すムラサキサギ(英名;Purple Heron、体長 72p)を見つけました。葉陰に潜むトカゲやカエルを狙っているのでしょうか。
こちらは逃げた獲物を必死で探すムラサキサギ。狩りは容易ではないようです。
たくさんの野鳥に出会えた石垣島を帰りの飛行機の窓から撮影しました。
(野鳥撮影機材;OLYPUS E-M1 U+ 300o F4.0 IS PRO)
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