昨年の12月初め、明治神宮の森を訪ねました。
早速ヤマガラ君(英名;Varied Tit、体長 14p)が出迎えてくれました。
藪影からシロハラ(英名;Pale Thrush、体長 24−25p)も顔をのぞかせました。
すっかり葉を落としたイイギリ(飯桐)の大木には真っ赤な実を付けた房がたくさん垂れ下がっていました。そこにヒヨドリ(英名;Brown-eared Bulbul、体長 27−28p)が実を食べにやってきていました。
良く熟した実を選んで頬張ります。昔の人たちは飯桐の葉でご飯を包んだのだそうです。
ハシブトガラス(英名;Large-billed Crow、体長 57p)もじっくりとおいしそうな実を選んでいます。
イイギリの実は鳥は食べないと言われていましたが、ご紹介しましたようにヒヨドリやハシブトガラスがおいしそうに食べることからそれは誤解だったようです。
12月中旬多々良沼・ガバ沼他を訪ねました
朝の多々良沼にはたくさんのカモたちがくつろいでいます。画面真ん中付近には二羽のミコアイサ♂が飛んでいます。判別しずらいですが実は二羽のミコアイサの中間のヒドリガモ♂二羽のすぐ前にはアメリカヒドリが頭だけ写っています。
浮島近くの岸辺にはたくさんのカルガモ(英名;Eastern Spot-billed Duck。体長 61p)の群れが休んていました。
魚を捕らえたミサゴ(英名;Osprey、体長 雄54p、雌64p 雌雄ほぼ同色)が杭に止まりました。
ハシブトガラスに獲物を狙われたためエサをつかんで飛びながら安全な場所を探すミサゴ。
食べ始めようとするとすぐにハシブトガラスがやってきて食べることができません。
ミサゴはエサをつかんだままカラスを振り切ろうと遠くに飛び去って行きました。
多々良沼のすぐ近くにあるガバ沼は毎年コハクチョウ(英名;Tundra Swan、体長 120p)が越冬しにやってきます。以前は多々良沼で越冬していたようですが最近はガバ沼が根城になっているそうです。
ガバ沼で見かけた二羽のアメリカコハクチョウ(英名;Whisrling Swan)。アメリカコハクチョウは嘴の大部分が黒く黄色部はほんの少しです。日本への渡来数はとても少ないようです。
ガバ沼に舞い降りてきた二羽のアメリカコハクチョウが沼にいたコハクチョウに何やらあいさつを交わしにやってきました。
ガバ沼ではたくさんのオナガガモ(英名;Northern Pintail、体長♂75p ♀53p)が越冬しています。
陸に上がって採餌するオナガガモの群れ。
ガバ沼の隅の大木の木陰にはオオタカ(英名;Northern Gosawk、体長♂50p ♀58.5p)が潜んでいます。今日はお腹がすかないのかなかなか狩りに飛び立ちません。
ガバ沼近くの公園にヤツガシラ(英名;Eurasian Hoopoe、体長 26−28p)がやってきているとお聞きしそちらに行ってみました。たくさんのカメラマンに混じって待っていると日が傾いてきたころにいずこからともなくやってきてねぐらの木の近くに降りてきました。
ヤツガシラはほんの少しの間砂を浴びるとすぐに樹上のねぐらに舞い上がって行きました。
上空を夕日を浴びながらコハクチョウの家族が飛んできました。ねぐらのガバ沼に帰るところでしょう。
年末の新横浜公園にやってきたクビワキンクロ♀
新横浜公園の水路に迷鳥のクビワキンクロ(英名;Ling-necked Duck、体長 40p)のメスが来ているとの情報をいただき暮れのある日に逢いに出かけてきました。鳥のカメラマンを探しながら園内を進むと、コガモなどに混じって休んでいる地味な羽色のクビワキンクロ♀を見つけました。
クビワキンクロは北米産のカモで日本にはまれに迷鳥としてやってくるのだそうです。
図鑑で見るとクビワキンクロのオスはキンクロハジロに似ていて頭や背中が黒色、虹彩は金色なのですがここにやってきたメスの方は本当に目立たない羽色です。この後クビワキンクロは枯れた葦の藪に入って行って見えなくなりました。
綺麗なヨシガモ(英名;Falcated Duck、体長 48p)のオスが泳いできました。
空の青色を写しこんだ水面にもヨシガモの顔がくっきりと写ってとてもきれいです。
今度はハシビロガモ(英名;Northern Shoveler、体長50p)のメスがやってきました。拡大すると嘴にはエサの水草などを濾しとる歯ブラシ状の歯が写っています。
こちらはオスのハシビロガモ、並んで泳いでいました。
まれな珍鳥アカハシハジロ
ヨーロッパから中央アジアで繁殖する珍鳥アカハシハジロ♂(英名;Red-crested Pochard、体長50cm)が来ているとの情報を受けて早速宇都宮市の公園に行ってみました。朝9時ごろ現地入りすると、アカハシハジロは公園の池でまだ休んでいましたが、時折目を開けて辺りの様子を伺っています。
池の中では一羽だけのアカハシハジロは、同じように目の赤いホシハジロ(英名;common Pochard、体長45p)と一緒に行動しているようです。
アカハシハジロは周りでオナガガモたちが騒いでも全く動じず平然としています。
羽繕いです。
羽ばたきするアカハシハジロ。いよいよどこかにお出かけかな?
新春の三番瀬を訪ねました
新年早々三番瀬に海鳥を訪ねました。東京湾の向こうには小さく富士山がかすんでいました。
潮が引き始めた浜辺にはシロチドリ(英名;Kentish Plover、体長 17p)が羽を休めて日向ぼっこをしていました。
こちらは砂浜でエサ探ししているシロチドリ。なかなか堂々としてますね。
海辺では一羽のユリカモメが出迎えてくれました。
堤防の近くにいたのはウミアイサ♀(英名;Red-breasted Merganser、体長 55p)でした。
警戒心の強いウミアイサはこちらの姿に気づくとたちまち潜って遠くに行ってしまいました。
スズガモ(英名;Greatser Scaup、体長 45p)はウミアイサとは違ってこちらの様子を伺うように近づいてきます。
堤防の先端部では数千羽のハマシギ(英名;Dunlin、体長 21p)や200羽近いミヤコドリ(英名;、Oystercatcher、体長 45p)、それに数十羽のダイゼン(英名;、Grey Plover、体長 29p)が羽を休めていました。こちらは朝日の出てきたのを合図にハマシギたちが一斉に飛び立ったところです。
大都会のすぐそばで暮らす鳥たちの生命力を感じさせられました。
ミヤコドリ(英名;Oystercatcher、体長 45p)の群れも飛び立ちました。
ミヤコドリたちもここでいつまでも元気に暮らしていけますように。
浜辺のまだ海水の残っているところでミユビシギ(英名;Sanderling、体長 19p)がエサを探していました。
こちらではミユビシギが砂浜で波に取り残されたクラゲを食べています。
クラゲのそばにはもう一羽ミユビシギがやってきました。クラゲは彼らにとってはなかなかのごちそうなのでしょう。
浜辺の上空を一羽のズグロカモメ(英名;Saunder's Gull、体長 32p)が飛んでいました。
ズグロカモメはユリカモメより少し小さく嘴も黒色で太くて短めです。
谷津干潟の散策路に植えられたピラカンサスは赤い実が食べごろです
豊かに実ったピラカンサスに止まっておいしそうな実を探すメジロ(英名;Japanese White-eye、体長 12p)
ツグミ(英名;Dusky Thrush、体長 24p)も完熟のピラカンサスをくわえました。
シロハラ(英名;Pale Thrush、体長 24−25p)もピラカンサスの枝の中を忙しく飛び回って美味しい実を探します。
実の食べつくされたピラカンサスの枝に止まってポーズを取ってくれたシロハラ。
ムクドリ(英名;White-cheeked Starling、体長 24p)もやってきました。
ピラカンサスの赤い実を食べにようやく待ちかねていた本日の本命のカラムクドリ(英名;White-shouldered Starling、体長 20p)がやってきました。
カラムクドリは南西諸島などに冬鳥として少数が越冬するようですが関東地方では特に珍しい旅鳥です。もっと良い画像を写させてもらいたかったのですが今回はここまででした。
日が傾くまで粘っていたところにやってきてくれたのはヒヨドリ(英名;Brown-eared Bulbul、体長 28p)君でした。
早春の皇居の野鳥たち
1月中旬、皇居周辺を探鳥してきました。お堀端の二ホンスイセンは花盛りです。
お堀で狩りをするカイツブリ(英名;Little Grebe、体長 26p)。小魚がいるようです。
カワウ(英名;Great Cormorant、体長 82p)も魚を追いかけて潜水を繰り返していました。
綺麗に咲いた椿の花にメジロ(英名;Japanede White-eye、体長 12p)がやってきました。
庭園の散策路わきではシロハラ(英名;Pale Thrush、体長24−25p)がヤブランの実を食べていました。
池の陽だまりではハシブトガラス(英名;Large-billed Crow、体長 57p)の家族が水浴びをしていました。
大手門付近のお堀ではヒドリガモ(英名;Eurasian Wigeon、体長 48.5p)他たくさんのカモたちが冬を越します。
こちらはハシビロガモ(英名;Northern Shovelor、体長 50p)♂。
一羽離れて泳ぐキンクロハジロ(英名;Tufred Duck、体長 40dm)♂。
皇居の日当たりの良い場所では早くも梅の花が満開です。メジロも蜜を食べるチャンスは見逃しませんね。
伊勢崎の利根川河川敷でツクシガモに出会う
1月中旬、伊勢崎の利根川に珍しいカモが来ているとの情報をいただき早朝の寒い利根川の河川敷を訪ねてみました。教えていただいた場所には確かにカメラマンの乗ってきたと思われる車は数台止まっていましたが、肝心のカメラマンの姿はどこにも見当たりません。途方に暮れているときに出会ったのはこのホウジロ(英名;Meadow Bunting、体長 16.5p)です。「ここには私も住んでますよ。」とアピールされたような気がしました。
川の中州の影から戻ってきたカメランマンに珍鳥のいる場所を教えていただきようやく出会えたのは、関東ではとても珍しい二羽のツクシガモ(英名;Common Shelduck、体長 62.5p)でした。本州の南西部から九州などには冬鳥としてやってくるようですが私はこれまで聞いたことがありませんでした。
二羽のツクシガモは私が現場に到着する少し前から川の浅瀬で眠ってしまっていて動きません。0度近い寒い河原で待つこと2時間ほど、ようやく動き出しました。動き出したツクシガモの真っ赤な嘴、黒、白、明るい茶色のきれいな羽色にたちまち魅せられてしましました。
二羽のツクシガモは仲良く並んで餌場に急ぎます。雌雄ほぼ同色で繁殖期の雄は赤色の嘴の基部がこぶ状に膨らむのだそうです。この二羽にはこぶはありませんので雌かまだ若い雄か判定はむつかしいところです。
餌場を行き来して盛んに食べるツクシガモ、いつも並んで行動しています。
ようやくお腹が満たされたようです。ねぐらの浅瀬に戻って羽繕いする二羽のツクシガモ。
4年ぶりに巣箱に入ったオオコノハズク
板橋区にある戦国時代の城跡の公園でオオコノハズク(英名;Collared Scops Owl、体長 24p)が見られると聞き手持ちのカメラで探しに行きました。昼過ぎに公園に到着、巣箱の架かった大木を探しながら園内を奥に進んでいくと地元の方らしいカメラマンが数人集まっていました。オオコノハズクの巣箱の場所をお聞きするとフェンスに囲まれた森の中の大木に設けられた巣箱の位置を教えてくださいました。夜行性のオオコノハズクは夕方になると巣箱から顔を出すとのことでそれまでの間、夕方の撮影のためのカメラの設定方法などをお聞きしながら待っていると、日の入りの時刻が近づいた五時前ごろオオコノハズクが巣箱から顔を出しました。
顔を出したオオコノハズクを巣箱の横側から写しました。まだ夕暮れには間があるためかたまに薄目を空けてあたりの様子を伺うだけでほとんど動きません。
この巣箱は4年ぶりにオオコノハズクが入ったということですが他の土地をあちこち回ってから再び戻ってきたのでしょうか。五時を過ぎたころからオオコノハズクは両目を空けて横を見たりし始めました。
あくびをしました。だんだんと巣箱から出て狩りに行く時間が近づいてきたのでしょうか。
黄色味の増してきた目の輝きも一段と鋭くなってきました。
日も暮れて森の中はかなり暗くなってきました。カメラのISO感度は高くシャッタースピードは遅くなってこのあたりが限界です。オオコノハズクはこの後巣箱から下に落ちるようにして出て行ってしまいました。何日も通ってようやく会えたというカメラマンもいましたが、最初の訪問で逢えた幸運に感謝しながら帰路につきました。
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