黒い体に白い嘴と額版が際立つオオバン
冬になると県内各所の池にオオバン(英名;Eurasian Coot、体長 39p)がやってきます。
いつもの休憩場所でくつろぐオオバン。
アトリ(英名;Brambling、体長 16p)が水辺の枯れ枝に止まりました。頭の一部が黒く羽の模様が鮮やかな個体で若いオスと思われます。
水浴びや水飲みをするアトリ一家。頭が薄焦げ茶色の二羽はメスです。
冬の公園の草藪から姿を現したオスのアオジ(英名;Black-faced Bunting、体長 16p)。
雪の積もった朝、エサを探すアオジ(♀)。
昼下がりの公園の遊歩道でイカル(英名;Japanese Grosbeak、体長 23p)の群れが地面に降りて採餌しています。
近づいてくる人の気配に飛び上がって逃げるイカルの群れ。
チャッ…、チャッ…、チャッ…と地鳴きしながら雪の上に出てきてエサを探すウグイス(英名;Japanese Bush Warbler、体長14-16p)。
隠れ家のあるスス竹の藪から姿を見せたウグイス。ホーホケキョと鳴くのはまだ先のようです。
枯れた葦原にオオジュリン(英名;Common Reed Bunting、体長 16p)が姿を現しました。
サッと飛び出して行ってしまいました。
春を待つカワセミ
朝の狩りをするカワセミ(英名;Common kingfisher、体長 17p)。下側の嘴が赤いメスです。
蓮池で大きめの魚を一生懸命食べようとしているカワセミ。実はほんの少し前に捕らえた魚を落としてしまって慌てて捕まえなおしたところです。下の水面にはそれを見ていたカイツブリがひそかに横取りしようと狙っています。
こちらはお昼休みをしているカワセミ。下側の嘴が少し赤みを帯びて見えますが背中の鮮やかな青色の羽色からオスと思われます。
朝の食事を終えていつもの止まり木で休むカワウ(英名;Great Cormorant、体長 81p)。
休憩場所に向かうカワウ。
ビオトープの小川で採餌しているクイナ(英名;Water Rail、体長 29xm)に出会いました。
雪の降った後にもクイナを見かけました。この冬はここに滞在しているようです。
クイナは雌雄同色です。赤色の嘴と脚がよく目立ちます。
冬になるとシベリア方面から渡ってくるミヤマガラス(英名;Rook、体長 47p)が広い水田地帯にやってきていいました。実はこの中にコクマルガラス(英名;Daurian jackdaw、体長 33p)が混じっていると聞いてそれを探しに来ました。すぐに相当数のミヤマガラスの群れが集団で田んぼをあちこち移動しながら採餌しているのを見つけました。
ミヤマガラスは留鳥のハシボソガラスよりも3pほど小さく嘴の基部が白色をしています。とても警戒心が強くなかなか近づいての撮影がむつかしいです。
田んぼに住む昆虫類や落穂、草の実などを食べています。鳴き声はハシボソガラスよりもしゃがれた声で「ガゥァー、ガゥァー」と聞こえます。
注意深く観察していると、ミヤマガラスの群れの中にかなり小型で首の周りからお腹の辺りが白いコクマルガラスを見つけました。コクマルガラスは雌雄同色ですが、淡色型と暗色型の二種があるそうです。こちらは淡色型のようです。
左の写真の画面中央部と左手前には周りのミヤマガラスよりもかなり小さめの黒い個体が写っています。こちらもコクマルガラスですが幼鳥か暗色型かの判別はこの写真からはむつかしいです。
羽繕いする淡色型のコクマルガラス。
三年ぶりにやってきたキレンジャクとヒレンジャク
今年は三年ぶりにキレンジャク(英名;Bohemian Waxwing、体長 20p)やヒレンジャク(英名;Japanese Waxwing、体長 18p )が近くのビオトープにヤブランやジャノヒゲの実を食べにきてくれました。写真は雨上がりの午前中、木の股の水たまりに水飲みにやってきたキレンジャク(上)とヒレンジャク(下)です。
天気の良い日には林の中に降りてヤブランなどの実を食べると近くの小川に群れでやってきて水を飲みます。こちらは尾羽の先が黄色のキレンジャクです。
ノイバラの細い枝から飛び立つキレンジャク。
ヤブランの実を食べようとしているヒレンジャク。
大木の水たまりに群がるヒレンジャク。広げた尾羽の緋色がとてもきれいですね。
ある日の朝、コサギ(英名;Little Egret、体長 61p)の群れが近所の川の一角で狩りをしていました。小魚の群れを見つけたのでしょう。
しばらくの間コサギたちは小魚の群れを追って飛び跳ねていました。
あまり見ることのないコサギの集団の狩りに向かってたくさんシャッターを切りました。
冬のシジュウカラ(英名;Japanese Tit、体長 15p)がきれいに写せました。枯れた葦に産み付けられた虫の卵を食べています。
逆光の中でしたが少しだけ背景の空の色合いを出すことができました。
こちらの写真ではやや遅いシャッタースピードで横からの光に映えるシジュウカラの羽の色合いをうまく写せました。
田んぼの用水路にいたタマシギ
田んぼの用水路にタマシギ(英名;Greater Painted Snipe、体長 24p)がいると教えていただき会いに出かけました。ツグミやカワラヒワの姿を観察しながら目的地に近づくと、人家近くの用水路の中で採餌する二羽のタマシギを見つけることができました。
タマシギは一夫多妻です。メスは産卵するだけで抱卵や子育てはオスがします。左側の頭から胸にかけて赤みの強い方がメスです。オスはメスに比べて目立ちにくい羽色をしています。
水浴び後に羽を広げてくつろぐタマシギのメス。
ある日のビオトープの水辺で長い嘴を使って泥の中を探っているタシギ(英名;Common Snipe、体長27p)を見つけました。
シベリアなどの北国から越冬しにやってきました。湿地に住むミミズや甲殻類、昆虫の幼虫などを食べます。
こちらは別な場所で見た家族で採餌するタシギです。
いつも群れで行動するヒドリガモ(英名;Eurasian Wigeon、体長 49p)。額から頭頂部がクリーム色の目立つのはオス、全体に目立たない褐色のがメスです。
河川敷の草地で採餌していたヒドリガモの群れが人の気配に驚いて一斉に川に飛び込みました。
日本海側に比べると関東で越冬するトモエガモ(英名;Baikal Teal、体長 40p)は数が少なくたまにしか見られません。一羽だけ来ている池があると伺い早速見に行きました。写真はほかのカモたちとは離れて悠然と泳ぐトモエガモです。独特の顔の模様が名前の由来です。
トモエガモは英語名では「バイカルのコガモ」と呼ばれるように夏にシベリア方面で繁殖します。
頭掻きしているトモエガモ。
埼玉は海無県ですが荒川など大河川伝いに海鳥たちがやってきます。まれに珍鳥の水鳥がやってくるこの池ではこの冬ユリカモメ(英名;Black−headed Gull、体長 40p)の群れをよく見かけました。
ある朝近くの川にもユリカモメの小群がやってきて採餌していました。嘴や足が黄色いものが多く若鳥の群れです。
池の上空を飛ぶユリカモメの大群。
冬に見られる青い鳥、ルリビタキ
冬になるとあまり日当たりのよくない公園の林や谷地で暮らすルリビタキ(英名;Red-flanked Bluetail、体長 14p)に逢いに行きます。写真は頭がきれいな青色のルリビタキのオスの成鳥です。
遊歩道の融け残った雪の間でエサを探しながらルリビタキがだんだんとカメラに近づいてきます。脇腹のオレンジ色がとても鮮やかで尾羽も青色なので若いオスと思われます。
枯れ枝のアーチで「ピッ、ピッ、ピッ」とよく通る声でさえずるルリビタキ。
日当たりのよい草藪に新芽を食べにやってきたベニマシコ(英名;Long-tailed Rosefinch、体長 15p)のメスです。
細枝に止まって「ピッポッ、ピッポッ」とさえずるベニマシコのメス。
こちらは冬にやってくる赤い鳥、ベニマシコのオスです。
冬の赤い鳥の一種オオマシコ(英名;Pallas's Rosefinch、体長 17p)、県外で撮影したものです。今年は赤い鳥のベニマシコやオオマシコの飛来数が少なかったようです。
トラツグミの食事
人影の少ない公園の広場を走り回っている野鳥を見つけました。近づいてみるとそれは採餌しているトラツグミ(英名;Scaly Thrush、体長 30p)でした。
じっと止まっていたトラツグミは獲物の気配をかぎつけると猛然と駆け寄ります。
狙い違わずに見事ミミズを捕まえました。
かなりの大物を土の中から一気に引っ張り出しました。お見事です。
残り少なくなってきたエノキの実を食べるヒヨドリ(英名;Brown-eared Bulbul、体長 28p)。
センダンの実を先を争って食べるムクドリ(英名;White-cheeked Staring、体長 24p)の群れ。
獲物を見つけて身を乗り出すモズ(英名;Bull-headed Shrike、体長 20p)。
さいたまの冬2018の野鳥写真はこれでおしまいです。今回も最後までご覧くださいましてありがとうございました。
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